天仁屋ウッカーヌビジュル(てにや/てぃんなうっかーぬびじゅる)

名護市指定文化財(民俗文化財)
平成19年8月17日指定
天仁屋ウッカーヌビジュル
「天仁屋ウッカーヌビジュル」は、天仁屋集落の東側を流れるウッカーと呼ばれる川の中に祀られていて、幅82cm、高さ40cmのなだらかな山形の石(砂岩)が川のほぼ真ん中に突き出るように存在する。このビジュルは、土手側にあった石が一晩で川の真ん中に移動したものだとも伝えられている。ビジュルの前には、3個のヒヌカン石 (火神 )と香炉が置かれている。このヒヌカン石は、古老が人の踏んでいない石を海岸から拾い、竹籠で運んできて安置したものだと言う。
ビジュルは、旧暦1月3日のハチウクシ (初起こし)の中で行われるカーウガン の時に拝む。その際、各家庭から供物を持ち寄り、子孫繁栄・雨乞い・五穀豊穣・海の安全などを祈願する。また、村人が旅に出る際にも参拝する。現在は神人組織がなく、ムラの長老の女性が中心となって拝む。
「天仁屋ウッカーヌビジュル」は、神体が川の中に存在すること、雨乞いの祈願を行うことなどの特異性が見られ、ビジュルの形式や性格を知る上で貴重な文化財だと言える。また、ビジュルを洪水などから守るために建てられたコンクリート製の囲いも、昭和3年10月18日に建てられたもので、当時のコンクリート建築を知る上で貴重な資料である。
平成22年(2010年)3月
※文化財の現状を変更したり、保存に影響を及ぼす行為は、条例及び法律で禁じられています。(天仁屋区・名護市教育委員会 )

名所 天仁屋ウッカーヌビジュル(てにや/てぃんなうっかーぬびじゅる)
住所 〒905-2261
沖縄県名護市天仁屋
営業時間 見学自由
駐車場 なし

コメントを残す


error: