伊計島にある犬名河(インナガー)

1995(平成7年)6月14日指定犬名河は、伊計島の北西の海岸沿いの崖下にあります。島は昔から水不足で悩んでいました。干ばつに困っていた時、ずぶぬれになった犬が崖下から上がって来たのを見た農夫が不思議に思い、下りて行ってみると、こんこんと水が湧き出ている泉がありました。それで「犬名河(インナガー)」と呼ばれるようになったといわれています。
その後、伊計島の人たちは飲み水に困ることはなくなりましたが、150段ほどの石段の坂道を上がり下りしての水汲みは重労働でした。戦後はポンプで吸い上げて、米軍との共同使用をしていましたが、現在は本島から上水道がひかれ水に悩むこともなくなりました。

犬名河(インナガー)とは

伊計島の北西の海岸沿いの崖下にあり、石段の坂道を下った場所にある。
昔、崖下からずぶ濡れになった犬が上がって来たのを見た農夫が、下りて行ってみると、こんこんと水が湧き出ている泉があったことから、インナガーと言われるようになったと伝えられている。

記念碑より

「犬名河」は、伊計部落より北西約1粁の処から更に急勾配の石段を百五十段も下りた崖下の海岸近くにある。今から数百年も昔、農夫が畑仕事をしていると、犬がずぶぬれになって身震いしながら海岸から上がって来る。不思議に思って従いて行くと犬が湧き出る泉で水遊びをしていたという。爾来「犬名河」と呼ばれ伊計島唯一の水源地として人々の生活を支えて来た。(中略)
戦後、米国沿岸警備隊の駐留に伴い揚水機の増力、貯水タンクの増設、水源地の拡張等により「犬名河」の水事情は更に改善された。(中略)時代は移り昭和57年4月伊計大橋の開通と共に上下水道が導入されることとなって「犬名河」の住民に対する生活用水としての使命は終焉を告げることに至った。(後略)

犬名河(インナガー)の由来

犬名河(インナガー)の入口駐車場には、犬名河の名前の由来が記された石碑が建立されています。

「犬名河」由来記
「犬名河」は伊計部落より北西約一粁の処から更に急勾配の石段を百五十段も下りた崖下の海岸近くにあり、今から数百年も昔、農夫が畑仕事をしていると、犬がずぶぬれになって身震いしながら海岸から上がって来る。

不思議に思って從いて行くと犬が湧き出る泉で水浴びをしていたという。
犬名河(インナガー)の写真
『犬名河』へと続く石段。勾配がキツい上に結構長かったですね。。。
爾来「犬名河」と呼ばれ伊計島唯一の水源地として人々の生活を変えて来た。

しかし、部落からの道程が遠く百五十余の石段の上り下りは住民にとってかなりの労働だった。
伊計人の嫁や ない次しゃやあしが 犬名河の水の 汲みぬあぐで

という当時の娘達の心情を吐露した名歌が残されている。
犬名河(インナガー)の写真
遊歩道途中から崖下を見たところ。ここもかなり勾配がキツかったですね。
この水汲みの労苦を救わんとして、伊計島の先人達は二ヶ年の才月と壱万弐千五百円の工費をかけて昭和十年十二月部落内に簡易水道を敷設して一気に水事情を緩和させた。

戦後米国沿岸警備隊の駐留に伴い場水機の増力、貯水タンクの造設、水源地の拡張等により「犬名河」の水事情は更に改善された。
時代は移り、昭和五十七年四月伊計大橋の開通と共に上水道が導入されることとなって「犬名河」の住民に対する生活用水としての使命は農業用水として更に新しい氏名を担って伊計住民の生活と深く関り続けて行くことでありましょう。
昭和五十九年十二月

名所 犬名河(インナガー)
1995(平成7年)6月14日指定
住所 〒904-2421 沖縄県うるま市与那城伊計 伊計島
電話番号 098-866-6673
営業時間 見学自由
駐車場 あり


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