沖縄本島北部、国頭村の豊かな自然に抱かれるようにして佇む「普久川ダム」は、安波川水系普久川に建設された多目的ダムです。
1982年に完成し、以来、地域の暮らしと自然環境を支える重要なインフラとして機能しています。
ダムの型式は重力式コンクリートダムで、堤高41.5メートル、堤頂長210メートルの堅牢な構造を誇ります。
総貯水容量は約305万立方メートルに達し、洪水調節、水道用水の供給、工業用水の確保、河川環境の保全など、さまざまな目的に活用されています。
普久川ダムは、福地、新川、安波、辺野喜とともに「北部5ダム」の一つとして、トンネルで相互に連結され、統合的に運用されています。
特に、普久川ダムは「取水ダム」としての役割を担い、他のダムへ水を導く重要な中継点となっています。
周囲には手つかずの自然が広がり、ヤンバルクイナやノグチゲラなど、沖縄固有の野生動物が生息する貴重な生態系も見られます。
静かな湖面と緑豊かな山々が織りなす風景は、訪れる人々に癒しを与えてくれます。
普久川ダムは、自然と共生しながら地域の安全と発展を支える、沖縄の誇るべき水資源の要です。
目的と役割
普久川ダムは、以下のような多目的利用を目的としています。
洪水調節、上水道用水の供給、工業用水の確保、河川維持用水の供給、農地防災
特徴と運用
普久川ダムは「北部5ダム」(福地、新川、安波、普久川、辺野喜)の一つで、これらはトンネルで連結され統合運用されています。
普久川ダムは「取水ダム」として位置づけられ、貯水容量の大きい福地・安波ダムへ水を導水する役割を担っています。
ダムの放流設備には、非常用洪水吐(自由越流式)8門と、常用洪水吐(自然調節式)2門が設けられています。
自然と生態系
ダム周辺では、ヤンバルクイナやノグチゲラなど、沖縄特有の野鳥が観察されることもあります。
周囲は自然豊かで展望台からの景観が楽しめます。ですがダム本体への立ち入りは制限されている為、展望台から眺める事しか出来ません。
普久川ダムの展望台
普久川ダムの展望台は皆の息抜きの場でもあります。
運転の疲れや、ツーリングなどで休憩をしている人も多い場所です。
展望台に併設(茅葺き風の屋根が特徴的)の特徴的な場所からの普久川ダムが一望できます。
展望台の周辺には、広々とした駐車場、お手洗いや販売機などがあります。
普久川ダムは「見えるけど会えないアイドルダム」とも呼ばれ、遠くから眺める美しさが魅力とされています。
ダムカードは現地では配布されておらず、安波ダム管理支所で写真や合言葉を提示して入手するスタイルです。
ダム名 | 普久川ダム(ふんがわだむ) |
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ダム湖名・河川名 | ふんがー湖 |
所在地 | 〒905-1201 沖縄県国頭郡国頭村安波 |
目的 | 洪水調整、流水の正常な機能の維持、都市用水 |
型式 | 重力式コンクリートダム |
堤高 | 44.5m |
提頂長 | 177.0m |
総貯水量 | 165万立方メートル |
管理者 | 内閣府沖縄総合事務局 |
完成年 | 1977年1月 |
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